2005年03月07日

★こうして私は世界No.2セールスウーマンになった /和田 裕美著

私の採点 



著者: 和田 裕美
タイトル: こうして私は世界No.2セールスウーマンになった



断言してもいいが、この本を購入して熟読しても、「売れない営業マン」が「売れる営業マン」に変わることはほとんどない。

「ほとんど」と書いたのは、100人いれば、3人ぐらいは変われるだろうが、その程度だ、ということだ。私は営業コンサルという立場でモノを言っているので、はずれる可能性もある、しかしこういった「成功体験者の精神論オススメ本」を読んで、スーパーマン的な著者に近づけることなど断じてない。少なからず、同じような営業コンサル仲間と話をしていての総論だと捉えてほしい。

では、この本はどのような人に勧められるか、という話だが、それは「成功してる営業マン」と言っていい。

ある程度「成功してる営業マン」が、この和田裕美さんのような「スーパー営業マン」になるために読むのであれば、買っていい本である。

ポジティブに考えられる人が、よりポジティブに。そして少々遠回りしていた人が、より近道を知るために読む本である。

自分自身の成功体験を、さも自慢げに書いたものを、次から次へ出版する姿勢に、私は疑問を覚える。

若くして成功した営業マンは、もう「営業」としては動かず、このように本の執筆やセミナーの講師、そしてお節介にも企業のコンサルに乗り出すことが多い。現場から離れ、お金儲けに猛進する。しかし自分が営業のスーパーマンであったがゆえに「できない営業マン」の苦労や泣き言、「なぜ売れないのか」の根本的な理由がわからない。この本を読めばそれがすぐにわかる。
科学的に立証されていないし、すべては精神論だ。読んだその場では、「ふんふん、なるほど。やる気が出てきた。明るい気持ちになってきた」なんて思うかもしれないが、そんな瞬間湯沸かし器のように沸騰したモチベーションは所詮長続きしない。

もしもあなた(営業マン)が本気で「売れる営業マン」になるためには精神を鍛えなおすのが一番の近道だと考えているのであれば、このような「お手軽本」に手を出さず、少々お金がかかっても、「同行営業コンサル」に依頼して、継続的に手取り足取り指摘してもらうことだ。
本を一冊買って「売れる営業マン」になろうだなんて魂胆自体、間違っている。経営者が本一冊で戦略やマーケティング理論を学ぶのはいい。しかし、営業マンが一冊の本で変われることなんてない。

もう一度書く。
あなたがもし「売れない営業マン」だったら、この本はオススメしない。
私の信念として、営業は組織から改革しなければダメだ。営業個人の努力で売れたり売れなかったりするような商材を扱っていたり、組織が成熟していないような会社にいるのであれば転職を勧める。

俗人的な営業の時代は、もう終わっている。

宋 文洲の、「やっぱり変だよ日本の営業」を読んでみてほしい。
「売れない営業マン」は、営業マンのスキルに左右されなくとも売れる組織へ転職すべきなのだ。


【目次】
 ∴ 第1章 営業は単純なほうが成功する
     「お金さえあればきっと幸せになれる!」
     だれにでもまず、「こんにちは」と言おう
     うまくいかなかったら「一日中笑顔」を実行してみよう
     「ノー」をつぶすのではなく、「イエス」をつくる
     「本当は背中を押してほしい」 自分のキャラを生かす

 ∴ 第2章 成功者は走り出してから考える
     二兎を追う者は三兎を得る
     時間をうまく使うには、いらないものをはずすこと
     契約書は私の同意書
     断って帰るお客さんでも、背中が嬉しそうで帰ってほしい
     能力より、「いい人に出会える力」を持っているほうが強い
     頑張れば頑張るほど楽になる
     コンプレックスが、私をトップにしてくれた
     「運が強い」と今日から思い込もう

 ∴ 第3章 チャンスの神様は前髪しかない
     心が見えない人には心が開けない
     放任もだめ、かまいすぎるのもだめ
     スタートがなければこの未来はつかめない
     「わくわく」は「強運マインド」にリンクする
     デキる営業は、自分が話す時間より相手が話す時間のほうが長い
     時差を超えてYESをつくる
     やってみたことはありますか?

 ∴ 第4章 やったことは必ず返ってくる
     年上のおじさんが部下になったら
     数字を上げれば活気のある雰囲気をつくれる
     頑固な人には第三者に言ってそれを聞かせる
     去る者は追わず、前を向いている人と一緒に歩く
     私が履歴書を見ない理由
     ストライクゾーンの広い人は威圧感のない人
     知っていることを知らん顔できるのがいちばん頭がいい
     中間管理職に任せて失敗を味わってもらう

 ∴ 第5章 上ることさえ継続すれば
     ビッグタイトルへ
     たった1年間の支社長
     フルコミッションで5000万円稼ぐより固定給1500万円を選ぶ
     固定給の部下に起業家精神を伝える
     「ブリタニカ最後の営業マン」の誇りを胸に




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posted by マーケ at 17:49| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(6) |  ★(役に立ちません) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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