2005年03月13日

★頭がいい人、悪い人の話し方 /樋口 裕一著

私の採点 



著者: 樋口 裕一
タイトル: 頭がいい人、悪い人の話し方



非常に残念な内容である。しかもこういう本がミリオンセラー(まだ誇張表現だと思うが)になる世の中に、強く失望させられた。

「話し方/セールストーク」を学ぶために、もっともっと参考になる書物はあるものの、「バカな上司をコケにして失笑させるだけの本」が馬鹿売れするのだから本当に悲しい。読んでいて辛くなったし、憤りも覚えた。

コンサルタントとして最悪なのは、経営が傾いている会社の社長に向かって「問題点・課題点」を指摘するだけの人間だ。こんなコンサルタントは失格で、廃業して欲しいと強く願う。
事業が芳しくなく、収益はおろか売上も立たない経営陣に必要なのは「責め」ばかりではない。もちろん自らの失策に気づかなかった事実を責めることも必要だろうが、それはそれとして未来に向かってどのような解決方法を提示できるか、これが腕のみせどころであって、ただの「評論家」であっては断じてならない。

話が遠のいたが、この「頭がいい人、悪い人の話し方」には、【頭の悪い人】がどのように話すかをおもしろおかしく書いているだけで、肝心な「頭がいい人」の話し方が書いていない。これがさっぱりだ。

それに誰もが知りたいのは、「頭の悪い人」がどのようにすれば「頭のいい人」のような話し方ができるかであって、ただ知識者によって「あなたの話し方は、まさに頭の悪い人の話し方だ」などと「責め」られたいだけではないのだ。

役に立たないどころか、悲しい気持ちになるだけだ。
読んだあと、「じゃあ俺はどうすればいいのだ?」という強い不安感に襲われることは避けられず、もしも「これは参考になった。私も気をつけなければ」などと捉える能天気な人は救いようがない。なぜならこの本には「じゃあどうすればいいか」のノウハウがまったく書かれていないからである。
話し方もわからぬ人間をけなして喜んでいる本なのだ。こんな本を読んで「ためになった」などと喜んではならない。

私が思うに、著者も出版社も、出版したときは、まさかこれほど話題になって売れるとは思ってもいなかっただろう。売り手の意図に反して勝手に売れてしまったに違いない。ということは、私をはじめ、売れているからといって手に取り、購入してしまった人たちの責任である。

せめて私は、「興味がある人は立ち読みで済ませよ」と声高に訴えたい。




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posted by マーケ at 14:10| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) |  ★(役に立ちません) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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