2005年03月16日

★イヤな客には売るな! /石原 明著

私の採点 ★★★★



著者: 石原 明
タイトル: イヤな客には売るな!



営業マンには「売らない」という権利がある。

本書を開いてすぐ、この言葉が飛び込んでくる。
強烈な一語だ。とりわけ昔ながらのスタイルで営業経験の長い、ベテラン営業マンにとっては衝撃的なセリフに違いない。

お客様は神様であり、その神様に対して売れる可能性があっても敢えて「売らない」という選択肢を提示する潔さ。『営業マンは断ることを覚えなさい』と同様、お客様よりも優位に立ち、交渉の主導権を握る戦術である。しかしそれだけではない。

お客を選ぶことによって、お客から好かれ、お客から愛される存在になる――。これほど営業にとって、会社の経営者にとって素晴らしいことはない。

好きなお客だけを集め、好きなお客だけを選別し、好きなお客だけに売って、好きな客だけをフォローする。そして彼ら、お客様を黄金色に染めて「顧客化」する。これが石原流ロイヤリティ戦略か。

『営業マンは断ることを覚えなさい』の書評でも記したが、非常に勇気のいる販売戦略だ。この、「イヤな客には売らない」というキャッチフレーズに真実味がなくなれば、確実に信頼は失墜する。

毎日、毎週、毎月、期間限定販売しているスーパーと同じで、「好きな客にしから売らない」と言っておきながら、どんな客とも商売していたら誰も信用しまい。
本書のとおりに販売戦略をとるのであればそれなりの覚悟が必要だ。

どんな業種・業態でも応用できると著者は言うが、私は現実的ではないと思う。 取引先がほぼ固定しているルートセールス型の営業スタイルをもつ企業や、グループ企業間の連携を重視する中堅の会社などでは応用できまい。

そもそも石原さんの持論である、「集客」 → 「フォロー」 → 「販売」 → 「顧客化」という、販売―顧客化プロセスも、商材があてはまれば効果絶大だが、すべてのスタイルにあてはまるとは思えない。
また、きわめて実践的であるため、勉学目的なら意味がない。

やはり石原本は、中小企業の経営者向けだ。今すぐ、自社を何とかしたいと考えている人の背中を押す役目を担っている。

小さな会社で、今後営業の根本的な体質カイゼンを目論むマネージャーや、小さくても収益構造のしっかりとした会社を作りたいと考えている起業家にとっては『営業マンは断ることを覚えなさい』と伴わせて必読の書だといえるだろう。


著者: 石原 明
タイトル: 営業マンは断ることを覚えなさい


旧態依然の営業スタイルをバッサリ斬っており、読んでいて気持ちがいい。


【目次】
 ∴ 第1章 イヤな客には売るな!
 ∴ 第2章 お客様にはすべての情報を教える
 ∴ 第3章 集客は会社の生命線だ
 ∴ 第4章 見込み客リストは現金だ
 ∴ 第5章 営業マンには「売らない」権利がある
 ∴ 第6章 イヤな客は顧客にするな!




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posted by マーケ at 18:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) |  ★★★★(オススメ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: 石原 明 (著) 『イヤな客には売るな!―石原式「顧客化戦略」の全ノウハウ』 (PHPエディターズグループ) おすすめ度:★★★★★  本書のタイトルから、著者の前作の『営業マンは断ること..
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Tracked: 2005-11-12 17:06
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